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2005年7月24日 (日)

中国人民元切り上げ

中国人民元が2%切り上げることを発表しました。

7月21日に切り上げを発表し、

固定相場制から変動相場制に切り替えるそうです。

しかし、純粋な変動相場制ではなく、変動幅が少ないバスケット制を採用するようです。

通貨バスケット制とは、複数の通貨レートを加重平均して為替相場を決定する方式です。

ざっくりいえば、中国政府の調整の余地を残した変動相場制です。

したがって、元切り上げの短期的な影響は小さいと考えられます。

しかし、あくまで 短期的にはです

長期的な影響は大いにあると思います。

短期的には、中国政府が為替介入を行うため、大幅な元高は起こらないでしょう。

しかし、長期的には徐々に元高が進んでいくと思います。

そうなれば、日本企業の中国投資政策も変わってくると思います。

日経新聞のアンケートによれば、中国投資への影響はほとんどないと答えた企業が

圧倒的に多かったようですが、それはあくまで短期的な影響です。

人民元が今後高くなっていくのであれば、

中国はもはや低コストの製造拠点ではなくなるのです。 

それでも、中国国内の需要やグローバルな経営を行うためには、

依然として、中国への投資は重要であるというのは言うまでもありません。

ただ、今までのように中国一辺倒の投資では問題が出てくると思います。

人民元の切り上げが決定される前から、中国以外の製造拠点に投資している

企業はたくさんあります。

しかし、中国が最も重要な投資拠点の一つであったことは事実だと思います。

長期的には、中国がアメリカや日本のように

物価の高い先進国の仲間入りを果たすことになるでしょう。

そうなれば、中国以外の製造拠点が必要となってくると思います。

短期的には経営戦略に変更はなくても、

長期的には経営戦略の変更が必要になってきます。

(もちろん、すでに人民元の切り上げを織り込み済みの企業の多くあると思いますが・・)

長期的な経営戦略とは、中国国内に対する経営戦略とグローバルな経営戦略です。

中国国内では、従来どおり中国への投資が必要になると思います。

なぜならば、中国政府が多額の輸入を認めるとは考えにくいからです。

中国国内に現地工場があれば中国向けの製品が出荷しやすくなります。

そういう意味でも、中国投資は重要性があると思います。

しかし、グローバルな経営戦略になれば話は変わってきます。

中国が物価の安い国でなくなるならば、日本企業は日本国内で製造拠点を持つか、

中国以外の物価の安い国に製造拠点を持つかどちらかを選択せざる得ないと思います。

高い付加価値のある製品を生産するのであれば日本国内、

安価な製品を生産するのであれば、物価の安い海外で製造拠点を構えるのでしょう。

どちらにしても、中国人民元切り上げの影響は非常に大きいと思っています。

それはあくまで 長期的視野 にたった場合です。

為替相場の影響は長期的に考えないと判断を誤ると思いますので、

長い目で中国人民元切り上げの影響を見ていきたいと思います。

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