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2005年7月19日 (火)

敵対的買収か買収防衛策か③

続きです。

7月18日に日本技術開発が株式分割を決議しました。

8月8日の株主に対して株式1株につき5株の割合で分割するようです。

株式分割の詳細は会社のホームページに掲載されています。

http://www.jecc.co.jp/

また、夢真は7月20日に株式公開買付けを行なう予定です。

しかし、株式分割が行なわれる8月8日までには株式公開買付け期間が

終わらないので、実質的に既存株主に対して株式分割を行い、

買収防衛策を行なうという考えだと思います。

そもそも、それが認められるかどうかの問題はあると思いますが、

問題が泥沼にはまっていっているように思えます。

一方、夢真側もホームページにおいてさまざまな見解を出しています。

詳細は下記を参照してください。

http://www.yumeshin.co.jp/

早稲田大学の上村教授が書かれている意見書は注目すべきものだと思います。

上村教授によれば「株式の購入により会社支配権が移転するという株式会社制度の

根幹が、取締役会が同意した者か否かによってルールが異なるというルールに

勝手に変えられている」と今回の日本技術開発の対応を批判しています。

要は、買収防衛策は個々の企業が考えるものではなく、

商法や証券取引法などの法律で定めるものか、

法務省や金融庁などの行政で何らかの行政指導をすべきものなのでしょう。

常識的な判断でも、各企業が勝手に買収防衛策を決めるのは

どう考えたっておかしいですよね?

それができるのであれば、株式公開買付けで企業買収を行なうことが、

事実上できなくなってしまいます。

上村教授もその点にも言及されています。

前回も書きましたけれども、私は今回の一件に関して行政が何らかの対応策を

講じるべきだと思います。

一番いいのは、会社法の中で買収防衛策の手続きを明確化することですが、

今すぐ法律が作れるわけではありません。

そうなると、行政が正しい役割を果たすべきだと思います。

そうでないと、敵対的買収が起こるたびに、法定での争いになり、

結果として、一般の投資家が適切に投資意思決定を行なう機会が

損ねられてしまうことになってしまいます。

今後、夢真が株式分割差止請求を行なうのか、

希釈化条件付株式公開買付けを行なうのか(予定では20日)

について注目していきたいと思います。

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