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2005年8月 1日 (月)

カネボウ粉飾決算

粉飾決算を主導した容疑でカネボウの前社長が逮捕されました。

しかし、数年間にわたり2,000億円以上の粉飾決算をしながら、

会計監査で発見されなかったのは何故でしょうか?

中央青山監査法人が粉飾決算の決定的な証拠を入手できたかどうかはわかりませんが、

粉飾決算の兆候はあったのではないでしょうか?

特に、数年間にわたり多額の粉飾決算をしていたのですから、

どこかの時点で兆候は発見できたはずです。

粉飾決算の手法も、決算直前の押し込み販売や関連会社を使った粉飾など、

初歩的なものばかりです。

監査法人が会計処理について助言したという報道もありましたが(8月1日日経新聞)、

監査法人こそが粉飾決算に歯止めをかけなければいけないのではないでしょうか?

粉飾決算が原因で、カネボウは上場廃止になりましたが、

事前に監査法人が監査報告書で注意喚起していないのが残念でなりません。

このような粉飾決算が見逃されてしまうのであれば、

「監査なんて意味がない」と言われても仕方がない一面もあると感じました。

決算書が正しいという心証が得られないのであれば、

監査意見を出すべきではないと思います。

私も最近まで監査法人に勤務していましたが、

決算書が正しいかという実質的な側面より、

マニュアルに準拠した監査手続が行われているかという

形式面が重視されているように感じました。

しかし、マニュアルですべての粉飾決算のパターンを想定することは不可能です。

やはり、専門家としての判断が最も重要なのではないでしょうか?

投資家保護のために会計監査を行っているわけですから、

監査日程や社内のマニュアルより、正しい決算書が開示されているかどうか

という視点が最も重要なのです。

大手監査法人でも「社内審査をいかに通すか」といった考え方が少しはあると思います。

それでは投資家保護はできないと思います。

私も同業者なのですが、改めて会計監査の責任の重大さを感じとれました。

今回の件でも、粉飾決算によって多額の損失を被った投資家がいるはずなので、

中央青山監査法人の責任は免れないと思います。

私も仕事の「形式」よりも「実質」を重視していきたいと思います。

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コメント

はじめましてこんにちは!

カネボウの粉飾決算のインサイドストーリー
『責任に時効なし』の書評はじめました。
よかったら遊びに来てくだされ。

投稿: 3news | 2008年11月 8日 (土) 11時22分

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